作業の息抜き
腕は立つが人付き合いの下手さが災いして浪人の身となった主人公政之助は、
ゆきがかりで拐かしを生業とする賊「五葉」に手を貸してしまう。
クセのある一味に戸惑いつつ惹かれてゆく政之助だが……(amazonより)
→ジャケ買い。とにかく、物騒なタイトルとのギャップがすごい。
スピード感はまったくなく、あっさりマイルドなキャラクターが淡々と物語を進める。
地味だけど、大人の時代劇。こんな作品があってもよいじゃないか!
というか、自分の好み。キャラクターの目も印象的でよい。
●山田芳裕『へうげもの』#3(講談社)
→圧巻。作者の持ち味は“はっちゃけているキャラクター”にあると思うのだけど、
この作品は史実をうまく料理しつつ、それを極めている感がある。
物語の進行上、キャラクターの退場は必然だが、それを“惜しい”と思ったのは久しぶり。
始まりと終わりに訪れた衝撃的なシーンに震えた。
●えすのサカエ『未来日記』#1(角川書店)
→未来予知を可能にするツール(=日記)を駆使するデスゲーム漫画。
日記は所持者によってそれぞれ特徴が異なる。ここがポイント。
この設定は大好物。だけど、この唐突な展開は何とかならないのか。
もっと緻密な展開を期待していたのだけれど……激しく不安。
あっ、異常なストーカーであるヒロインはキャラクターが立ちまくっていて、GOODであります。
●松井優征『魔人探偵脳噛ネウロ』#7(集英社)
→うわぁぁぁ、突然バトルものになった! さすが、週刊少年ジャンプ連載作。
もちろん、“友情”もあるよ!
と、すこぶるカオスな展開なんだけど、いかにもこの作品らしい。
●石持浅海『顔のない敵』(講談社)
→“地雷”をテーマにした、世にも珍しい短編小説。
作者の論理的な推理過程は好きなので全作品を読んだのだけど、
残念ながら、動機が解せない作品がほとんどだった。
そういった意味では、この作者は短編向きだと(勝手ながら)思っていたワケで、期待している。
でも、読むのは仕事が片づいてからだな。