FURUGI@BLOG

横浜在住のmooran(むーらん)が書く日記のようなもの。

賞の性質

で、amazon『葉桜の季節に君を想うということ』の感想を読んでいたのだけど……。理解していない人がいるな。
葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)




このミステリーがすごい!』(このミス)や『本格ミステリ・ベスト10』(本ミス)はライト層向けの賞ではない。




このことに気づかないと、この手の人たちは毎回、生理的に合わない本を掴むことになる。
おそらく、『独白するユニバーサル横メルカトル』でも同じことになるだろう。
独白するユニバーサル横メルカトル


もちろん、普段自分が読んでいない毛色の違うジャンルに挑戦することは
本読みとしての挑戦であり、ワクワクドキドキの冒険でもある。
そして、その挑戦あるいは冒険の一因になるのが、受賞歴なのは言うまでもない。


しかし、出版社や書店がミステリ関連の賞の冠を利用しているだけである。
(ちなみに、利用という言葉に悪意を込めているつもりはない。念のため)


もちろん、amazonの感想を文字通りの“経験”にしていく人もいるだろう。
肌に合って、これを機に作者の作品の愛読者になる人もいるかもしれない。
だから、このエントリで誰かを批判しているワケではない。


ただ、もったいないなぁ……と思っただけだ。




このミステリーがすごい!2007年版  本格ミステリ・ベスト10〈2007〉