FURUGI@BLOG

横浜在住のmooran(むーらん)が書く日記のようなもの。

妹に感情移入できず。家人はラストで泣いたらしい

東野圭吾流星の絆』(講談社
流星の絆


→読了。実に東野圭吾らしい作品。




作品テーマである“絆”を否応なく考えさせられる物語が、抜群のリーダビリティで展開していく。
『赤い指』(近作の『夜明けの街で』『ダイイング・アイ』は未読)ほど重くもなく、
エンタメ小説として読むなら大アリ。つうか、鉄板。


ただし、ミステリとしては、強引なラストが頂けない。ご都合主義な箇所も端々に見られる。
“週刊誌連載”が免罪符になるとでも思っているんだろうか。




あと、ネタバレ満載のクソ帯を作ったヤツは万死に値する。中盤までの展開がまる分かり。
営業面を重視して、ある程度手の内を明かしてライト層を釣る作戦だとしても、酷い。
作者を誰だと思っているんだろうか。マイナー作家じゃあるまいし。


誇大広告の極みである「すべての東野作品を超えた現代エンタメの最高峰!」は
“すべて”じゃなくて“弊社刊行の”に変えれば、まぁ許せるかな。
だって、『秘密』も、『手紙』も、『白夜行』『幻夜』も、『容疑者Xの献身』も、講談社の刊行物ではないからさ!
普通の人は版元なんか気にしないから、このトリックは使えると思うよ!!(えー




と、上では書いたが、『ある閉ざされた雪の山荘』『どちらかが彼女を殺した』『私が彼を殺した』『名探偵の掟』講談社刊。
というワケで、やはり、あの帯は擁護できないや!(えー